商品説明
海外文学
【内容紹介】
【内容紹介】
父は、泣く。
父は、彷徨う。
父は、怯える。
父は、眠らない。
父に寄り添う暮らしは、思いがけないことばかりだった。
「私」は思う。
いったい父の何を知っていたというのだろう。
主人公の「私」は中学生の一人娘を事故で失い、かたくなな心を持て余している孤独な女性作家。
高齢の母がソウルの病院に入院したため、故郷に一人暮らしとなった父の世話を兄弟たちに頼まれ、老いた父に向き合うことになる。
「アボジ(お父さん)」と呼びかける父は一九三三年生まれ。
植民地期、朝鮮戦争、南北分断、軍事独裁、民主化抗争といった朝鮮半島の激動の時代を生きてきた。
「苦難の時代を生きた」人、「もし、いい世の中にめぐりあっていたなら、もっといい人生を生きることができたであろう」人……。
そんな「匿名の存在」に押し込めて過ごしてきた父に、あらためて寄り添い、「私」が分け入っていく父の記憶のひだ、父の人生の物語。
「極めて個別の父」を描きながら、読み手の胸を震わせ目頭を熱くする「普遍の父」とは。
【目次】
第一章 ひさしぶりだ
第二章 夜を歩きつづけるとき
第三章 木箱の中から
第四章 彼について語る
第五章 すべてが終わった場所でも
作家の言葉
すべての「匿名の人びと」に捧げる物語(趙倫子)
訳者は二度、涙を流す(姜信子)
【著者略歴】
【著者】申 京淑(シン ギョンスク)
1963 年、全羅北道井?市?まれ、ソウル芸術?学?芸創作科卒。
22 歳で?壇デビュー。
詩的で独特な?体で?気を博し、韓国?学を牽引する作家となる。
李箱?学賞、現代?学賞、万海?学賞、東仁?学賞など受賞多数。
2008 年に発表された『?をお願い』(安 宇植 訳、集英社?庫)は、世界 41 カ国で出版され、252 万部の?ヒットとなった。
2011 年、同書でマン・アジア?学賞受賞。
そのほかの邦訳作品に『離れ部屋』(安 宇植 訳、集英社)、津島佑?との往復書簡集『?のある家 井?のある家』(きむ ふな訳、集英社)、『?に聞かせたい話』(村?俊夫 訳、CUON)、『オルガンのあった場所』(きむ ふな 訳、 CUON)などがある。